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関連書100冊から見えてきた
ウエルネスな食事の傾向

Forbes JAPAN 2019/09/22 国府田 淳 OFFICIAL COLUMNIST
連載:クリエイティブなライフスタイルの「種」

ネットの普及により、知識がコモディティ化していく中で、ビジネスシーンでもアーティストのように「感覚を鍛える」「感性を磨く」ことが、ますます重要視されています。その方法はさまざまですが、ベースとなる身体を日々作り出している「食事」というのは、かなり重要なファクターと言えるでしょう。

世の中には、パフォーマンスを上げる、健康に良いとされる食事について書かれた書籍は無数に存在しており、数年前なら「シリコンバレー式自分を変える最強の食事」(ダイヤモンド社)、最近であれば「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」(東洋経済新報社)などは、ビジネスパーソンの間でも話題となりました。

しかし、この2冊はもとより、さまざまな書を読み漁ってみても、見解がまったく違い逆に困惑するばかり。医者やハーバード大や東大の教授など、世界のトップレベルの頭脳や最新のテクノロジーを駆使した研究をもってしても、まだまだベストな食事というのは解明できていないということがうかがえます。

そこで今回は、医師がエビデンスをもとにまとめた食事法から、身体のパフォーマンスを上げるためのハック、ガンや糖尿病、オーガニックやマクロビオティック、ナチュラルハイジーン、アーユルヴェーダ、精進料理、腸内フローラ、糖質制限、原始人食など、あらゆる角度で書かれた100冊ほどの食関連の書籍から情報収集。さらにその中から30冊を厳選し、そこから見えてくる「ウエルネスな食事」の傾向をまとめてみました。(出所の確かさを重視するためネットでの検索は控えました)

<厳選した食関連の本 30冊>
<http://www.chiffonya.com/shop/kouza/titokudata_19.10.htm>

我らが主食、ごはんとパンは残念ながらネガティブな意見多数

まず私たちの主食であるごはんとパンですが、残念ながら今後は少し控えるか、何らかの対策を練る必要がありそうです。というのも、ごはんは半数、パンは75%が健康に対してネガティブな意見でした。

ごはんは糖質が高く血糖値を急激に上げてしまう、パンは小麦に含まれるタンパク質であるグルテンに対してアレルギーを持つ人が多い、というのが主な理由。ただしこれらは白く精製されたものということで、玄米や全粒粉のパンについてはポジティブな意見が多く見られました。

とはいえ、巷で食するものはほとんどが白米や白いパンで、それらをすべて玄米や全粒粉に変えていくとなるとハードルが高い…。まずは単純に食べる量を減らす(1日にごはんは茶碗一杯、食パンは一枚程度)、しばらく抜いてみて身体の調子を観察してみることから始めてみても良いかもしれません。

また、ごはんであれば、血糖値の上昇を緩やかにしつつ栄養価の高い5〜8分づきのものや、食物繊維をたくさん摂れる雑穀米にする、パンはグルテンフリーのものを試してみるということも視野にいれてみましょう。

わかってはいたが…やはり最強の野菜と魚

野菜と魚は、予想通り、ほぼ100%推奨という結果となりました。野菜は全般良いとのことですが、特に大根、キャベツ、ブロッコリー、チンゲンサイ、カブ、水菜、ルッコラ、ワサビなどのアブラナ科のものは、がんを抑制するというエビデンスもあるようです。またブロッコリーは栄養価が高く、がん予防に効果があるともされ評価が高いです。

マイナスの記述があったものは根菜類(芋類、ニンジン、レンコンなど)で、糖質が高いという理由です。特にじゃがいもはGI値(食後の血糖値の上昇を示す指標)が非常に高いのでオススメできないという話もあり、それをさらに油で揚げて塩を添加したフライドポテトやポテトチップスは控えた方がいい、という記述はいくつかの書籍でみられました。

よく話題に上がるオーガニックか否かで栄養価について優劣があるのか? という点については、科学的な根拠はないようですが、オーガニックを推奨する声は多いです。

次に魚ですが、小型の青魚が良いという意見が多くみられました。大型の魚は水銀や科学物質の影響を受けやすく、有害物質が残留している可能性があり、また養殖の魚は餌に抗生物質などが入っている場合が多いので、天然のものを選ぶ方が良いとのことです。赤身の魚は幸せホルモンと言われているセロトニンが出やすいとのこと。確かにマグロは人気がありますよね。

意見がきっぱり分かれるやっかいな存在の肉

肉については意見がきっぱり分かれます。今回参考にした書籍中でも、良い・悪いがちょうど半数ずつという結果でした。良い派は主に、人間は原始時代に狩猟中心の生活をしていたので肉食に最適化されている、血糖値を上げにくく効率的に良質なたんぱく質を摂取できる、などという意見。

悪い派は、動物性タンパク質自体が発ガン率を上げる可能性が高い、日本人は仏教の影響もあり肉食文化が盛んではなかったので消化に適してない、などという意見です。どちらもそれなりに妥当性のある意見で、なかなか判断が難しいところ。こればかりは自分の身体に合っているかどうか判断していく必要がありそうです。

食べる際に気をつけることとして、「野菜と一緒に食べて良い消化を促す」「放牧のものや脂の少ないものを食べる」「鶏肉>豚肉>牛肉の順に量を調整する」などという話もありましたので、食べ方を工夫してみると良いかもしれません。

「食べてはいけない」という意見が大多数な食品

次に95%以上の書籍で「身体に悪い」とされている食品をピックアップしてみました。

牛乳、加工肉(ハム、ウィンナー、ベーコンなど)、グルテン、加工食品、市販のお菓子全般、フライドポテト、ドーナツ、清涼飲料水全般(果糖された野菜&フルーツジュース)、人工甘味料全般、菓子パン、各種添加物、タバコ、揚げ物全般、プロテインなど。

言われてみれば……と納得感はあるものの、私たちの生活にかなり馴染みのあるものばかり。このあたりを控えるだけでも、身体に良い影響がありそうです。

また、カレーやラーメン、丼もの、ハンバーガーなどの単品食は糖質が高く、血糖値を急激に上げてしまう、野菜などをバランス良く食べられないことから、否定的な意見が多くみられました。好きな方も多いであろう「ラーメン+ライス」は、糖質×糖質で野菜も摂りにくいことからNGのようです。

「身体に良い」という意見が多かった食品

一方で、野菜と魚の他に身体に良いとされる意見が多かったものが、豆類全般(特に納豆)、オリーブオイル、海藻やキノコ、カカオ70%以上のダークチョコレート、ナッツ全般(無塩でローストしたもの)、糖分の少ない果物などでした。

特に野菜、果物、青魚、オリーブオイル、ナッツをよく食べる「地中海料理」は、各種研究によるエビデンスもあり、多くの書籍で理想的とされています。また調理方法では生が良いという意見が多く、熱を加えるにしても揚げる、焼くではなく、蒸す、煮る、茹でるなどが良いようです。

その他、食材というより食べ方についてですが、腹八分目の少食、よく噛んでゆっくり食べる、血糖値を上げにくい野菜などから順番に食べる、“ながら”ではなく食べることに集中して食すなど、なんとなく分かってはいるけれど習慣化するのが難しいことが、重要な要素となっています。

「身体に良い」は神話かも?! 考え直したい食品

一般的に「健康である」とされながらも、実はそうでもない、と多くの書籍で指摘されている食品をピックアップしてみました。

まずはヨーグルト。かなり健康志向なイメージが強いですが、その効果に対してのエビデンスはないというのが実際のところのようです。よく謳われる乳酸菌などは、取り入れても腸内には定着しないそう。ただし継続的に取り続けることで、少しは良い影響を及ぼすというような話はありました。

チーズも健康に良いイメージが強いですが、そもそも牛乳と同じくカゼインタンパク質が含まれているので健康的ではないという意見が多数見受けられました。肯定派の中ではナチュラルチーズやフレッシュチーズ(モッツァレラ、カッテージ、クリーム)は良い、熟成させたものは良くないなどという意見もありました。

フルーツは概ねどの書籍でも良いとされていますが、糖質が高く血糖値を上げやすいので食べ過ぎには注意が必要とのことです。ちなみに目に良いと広く知られているブルーベリーですが、実は確かなエビデンスはないようです。

卵は栄養価が高いという肯定派と、コレステロールが高いので良くないという否定派に分かれますが、1日1個程度なら良い、というのが妥当なラインではないでしょうか。

また、健康イメージの強い我らが和食については肯定派が多いものの、味噌、醤油、出汁や漬物などで塩分を摂りすぎてしまう傾向があるので、塩分量という面では多少注意が必要なようです。

気になるお酒とコーヒーの話

最後に、皆さん気になるであろうお酒とコーヒーについて。お酒については約65%が健康に対してネガティブな意見でした。理由は、がんや心筋梗塞、脳卒中などの疾患のリスクが高まる、日本人はアルコール耐性が低いなどという理由。良いという意見では、適量であれば心血管の病気による死亡率が下がるとのこと。

赤ワインについては、抗酸化作用があるなどという理由からポジティブな意見が多く、醸造酒ではなく蒸留酒(焼酎、ウイスキー、ウォッカ、テキーラ)は良いという意見もありました。血糖値の観点でいうと、お酒によっては上がらないので、ほどほどであれば問題ないという記述も見られました。比較的量を飲む方は、同じ量の水を一緒に飲むことで、血中アルコール濃度を下げるのがオススメのようです。

コーヒーは約70%が良くないという意見でした。ただし、こちらはコーヒーに含まれるカフェインが主な理由。カフェインは交感神経を一気に活発化させるため自律神経が乱れやすくなる、日本人はカフェイン耐性が低い人が多い、などという見解です。肯定派は心臓病や脳卒中、がんなどで死亡するリスクが低下したという研究結果などについて言及しています。

ちなみに缶コーヒーはコーヒー味の砂糖水なので良くない、精製された砂糖を何杯も入れて飲むのもNGとのことです。

自分の最適解を見つけながらも、食事を楽しむことが大事

さまざまな考察を重ねてきましたが、やはり確かな答えはない、というのが実際のところです。しかし、ある程度の傾向は見えてきましたので、まずはさまざまな視点で考察し、あれこれ試しながら、自分の身体が喜ぶ食生活を見出していくことが大切だと思います。

また、昨今ではフードアレルギー検査キットなども手軽に購入、実施できるので、一度自分の身体を調べてみて、まずはアレルギー反応があったものについて対策していくのも良いでしょう。

ただあまり思い詰めてしまい、日々の食事が楽しくなくなってしまうと元も子もありません。日々楽しく生きることが健康の秘訣という、極めて当たり前の真実もありますので、「中庸、適度、適量」を意識して、うまくバランスを取りながら向き合っていきたいですね。

もちろん、身体に良いとされるものをできる限り多く摂取した方が、病気のリスク低下はもちろん、感覚が研ぎ澄まされたり、人間本来の感覚を取り戻せるなどの可能性は高まると思います。まずは自分の身体と食生活、クリエイティビティやパフォーマンスの関係性に興味を持ち、自分と向き合いながら、独自の「食」のスタイルを極めていきましょう。
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「厳選した食関連の本30冊に、丸元淑生著「豊かさの栄養学」、新谷弘実著「胃腸は語る」。八籐 眞著「薬を越える水」を加えてほしい。鶴見隆史著は「最高の食養生」より「新・食物養生法」ではないでしょうか。



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