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あなたのオリーブオイルは大丈夫?

トム・ミューラー著「エキストラバージンの嘘と真実」は衝撃的内容です。
まず、2月18日の読売新聞「本よみうり堂」の「偽装やすり替えの歴史」と題したノンフィクション作家で写真家の星野博美さんの書評を紹介します。

いまや日本の一般家庭の台所に当たり前のように並ぶエキストラバージン・オリーブオイル。

しかしその多くは巧妙に偽装され、本来の「エキストラバージン」に値するものは全体の1割にも及ばないという。粗悪な安価オイルが世界市場を席巻し、良心的な生産者が廃業の危機に追い込まれるオリーブオイル業界。著者はオリーブ農家や汚職と闘うオイル生産者を丹念に訪ね歩き、エキストラバージンという美名の裏に隠された嘘と真実を暴いた。

オリーブオイルは昔から人類とともにあった。ギリシャではオイルを神々からの贈り物と考えて愛し、オリーブの持つ強い生命力はユダヤ、キリスト、イスラムの3大一神教に大きな影響を与え、それぞれの儀式にオイルが使われた。ローマ軍は駐屯する先々で食糧と燃料確保のためにオリーブの木を植え、ねじれた幹と灰緑色の葉はその地がローマ帝国の支配下にある証となった。しかし貴重で大量の需要があったからこそ犯罪の対象にもなり、偽装や粗悪品とのすり替えは5000年前から起きていた。

時間をかけて熟成させるワインと違い、鮮度が命のオリーブオイルは、瓶詰した瞬間から劣化が始まる。その繊細さが偽装の温床になり、化学的に脱臭・精製・着色され混ぜられる。舌の鈍感な消費者が無味無臭のオイルに慣らされてしまうこと、それこそが最大の難敵なのだという。「オイル不正で得られる利益は麻薬取引に匹敵するが、リスクはまったくない」という言葉が衝撃的だった。

食べ物を愛するとは、土地や文化に敬意を表するということ。オリーブオイルを愛するなら、まずはそこから始めなければならない。スーパーで安く買った上、開栓してとうに1年以上が過ぎてしまったうちのオリーブオイルを舐めてみる。自分がこのオイルを苦しめている張本人なのだという苦みが口いっぱいに広がった。実川元子訳。

オリーブオイルを好まれる方に、ぜひ、おススメしたい一冊です。ノンフィクションとしても読みごたえがあります。

以下は、プロローグ「エッセンス」より抜粋転載。

ザラメッラは壁に据え付けられた棚から、悪臭名の書かれたラベルが貼ってある茶色の瓶を取り出し、会議用テーブルの上に1列に並べた。

「さて、これからちょっと面白いことをやってみよう。最後にテイスティングしてもらったオリーブオイルのどこが悪いのかを正確に認識してもらわないといけないからね。探偵か、検視官になったつもりで悪臭を分析してくれ」

ザラメッラは蓋を開けた瓶を私に1つずつ渡し、それぞれの悪臭を記憶するようにと言った。瓶に入っているのは不快感を与える腐臭や刺激臭で、カビ、ワインやビネガー、汚泥、金属、雑草といったラベルに書いてある悪臭が感じられる。当然、あってはならないにおいだ。嗅ぎ終わった後、リンゴと深呼吸で味蕾を元に戻すと、私は小部屋に戻って先ほどのスーパーマーケットのオリーブオイルのにおいを嗅ぎ、オイルを口に含み、味と香りの欠陥を特定しようとした。そして、私なりに感じ取ったいくつかの悪臭を評価用紙に書き入れた。

記入し終わると、ザラメッラは私を小部屋から会議用テーブルのほうに呼び戻した。私の正面に座って、評価用紙を眺めながらゆっくりとタバコに火をつけて、心地よさそうに吸い込んだ。私のテイスティング結果を見ながら「うん、いい出来だね」と言い、室内がかすむほど煙を吐き出した。

「腐敗臭とカビ臭はあるね。でも、いくつか見落としている悪臭もある。ワイン/ビネガー臭はかなり強烈だし、汚泥臭もはっきりしているよ」

彼は私がテイスティングしたスーパーマーケットのオイルの瓶を取り上げた。

「法律では、こういった欠陥は1つあっただけでもエキストラバージンの等級に値しない。カビ臭だけでアウトだよ。これだけ欠点が多ければ、このオイルはランパンテ、つまりランプ用の油にしかならない。法律で定められているところからすれば、これは燃料油だ。燃やすための油であって食べ物にはならない。問題は、法律を守らせるように規制できていないことだ」

そういうなり瓶をテーブルに叩きつけるように置いたので、ドンと大きな音がしてコーヒーカップと灰皿が飛んだ。

「世界中の人々が、こんなものをエキストラバージン・オリーブオイルだと思わせられているんだ。こんな欠陥品のせいで、良質なオリーブオイルや誠実なオイルメーカーが駆逐されている。ワインだったらラベルに書かれていることを信じられる。『ドンペリニョン1965』と書かれていればその通りのものが詰められていて、ボジョレ・ヌーボーが入っていることはない。実際、シャンパーニュ地方とボジョレ地方のワイン生産者たちは互い助け合って、フランスワインのブランド認知度と格式を向上させている。ところがオリーブオイルの瓶に張られたラベルはまったく信用ならない。本当に優れた品質のオイルなのか、それとも粗悪品なのかわかったものじゃない」

ザラメッラはつかんだ瓶の口を銃のように私のほうに向け、眼鏡をぐいと上げるとラベルを読んだ。

「この瓶にも書かれている。100%イタリア産、コールドプレス、石臼びき、エキストラバージンオイル、とね」

信じられないよ、というそぶりで彼は首を振って言った。

「エキストラバージン?このくずみたいなオイルのどこにバージニティ(純潔さ)があるっていうんだ。そのかけれもない」
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以下は、エピローグ「神話」より、最後の部分を抜粋転載。

そしてオリビエリは、オリーブの収穫をブドウの収穫よりも深く愛している。都会人の3倍以上酷使してきた関節と背骨に、なおも負担をかける厳しい労働にもかかわらずだ。一緒に10回目のオリーブの収穫をすませた後、私は彼にその理由を聞いた。遠い昔を思い出すかのように、彼は首を振って言った。

「重労働だからだよ」

つらい労働であるからこそ、オリビエリはオリーブに対してワインにはない愛着を持つ。ブドウは奔放な女性のように、軽く指でつまむだけでも果汁が存分にほとばしる。一方、オリーブは乾燥に耐えて育つため、果汁であるオイルの貴重さを知っている。だから人は、まるで神に捧げる労働のように、大変な力でその実をすりつぶし、砕き、オイルを絞らなけれなならない。

オリビエリがオリーブの収穫を愛し、その実と木を大切に育て、オイル作りを続けている理由はそこにある。最近収穫されたオリーブは上々の品質で、できあがった新しいオリーブオイルは、ここ10年私がテイスティングしてきた中で最高の風味と香りがあり、最も複雑な味わいがあった。これは誇るべきオイルだ、と私は彼に言った。

「満足しているけれど、誇りではない」

オリビエリはあっさりと言った。

「私がつくったわけではない。オリーブがこのオイルをつくったんだ」

彼のこの言葉は、ワインとオリーブオイルとの根本的な違いを表わしている。ブドウに含まれているのはワインではなくブドウ果汁で、ワインになるには醸造家の技術が欠かせない。オリーブオイルはオリーブの実の中にすでにあり、私たちはただ絞り出せばいいだけだ。突き詰めて考えれば、ワインは人がつくるものであり、オリーブオイルは不思議な木を媒介して自然によってつくられる。オリーブオイルは人間である我々よりも、何かもっと偉大な力によってつくられてる神秘的なものだ。

磨かれたグラスに注がれたワインは、いわば食卓というオーケストラの舞台におけるソリストのような存在だ。一方、オリーブオイルは料理の中に入り込み、その存在は目につかなくなるが、すべてを確実に変える。ワインの効き目は鮮やかにすばやく表れるが、オリーブオイルは、まるで神話のように細胞と精神にゆっくりと染みわたり、我々をそっと静かに変えていく。ワインの守護神は愉快な酒の神ディオニュソスで、オリーブオイルの守護神は厳格で賢明で不可知な女神アテーナーだ。

ワインを飲めば心地よく、人生は明るく輝いて見える。一方、オリーブオイルを口に含むと人生そのものをかみしめている味がする。豊かな果実風味があり、刺激的で、わずかに感じられる複雑な苦み。エキストラバージン・オリーブオイルのこの3要素こそ、我々の人生ではないか。
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以下は、日経ビジネスONLINEで連載中の、日本オリーブオイルソムリエ協会代表理事多田俊哉さんが執筆されている「オリーブオイル〜食品業界の光と影」から抜粋転載しました。

最新調査で3分の1の製品に偽装表示

皆さんは、世界一のオリーブオイル生産国はどこだとお考えだろうか。イタリアと答えた方は残念ながら不正解だ。答えはスペインで、世界のオリーブオイルの輸出市場において約51%をスペイン産オイルが占めている。イタリアは第2位(22.4%)で、第3位はギリシャ(6.3%)と続く。スペインは紛れもないオリーブオイル生産のリーダー国である。そのスペインで先月、ある消費者団体が市場に出回っているオリーブオイル製品を調査したところ、実に3分の1の製品がラベルに虚偽の品質表記をしていたことが判明した。つまり、エキストラバージンと表記していながら、中身はエキストラバージンの基準に満たないオイルが入っていたのだ。

スペインで生産されるオリーブオイルのうち、「エキストラバージン」の等級に当たるオイルは全体の20%程度にすぎない。生産されるオイルのほとんどは、精製して臭みや雑味などを取り除かないと食用に適さない低いグレードのオリーブオイルだ。

前述したように、オリーブオイルを精製した場合、「エキストラバージン」と表記することは国際規格で禁止されている。販売するには「精製オリーブオイル」あるいは「ピュアオリーブオイル」として表記すべきなのだが、「エキストラバージン」と表記されて流通しているスペイン産のオリーブオイルのほうがはるかに多い。

つまり、どこかで、スペイン産の大量の精製オリーブオイルが「エキストラバージン」オリーブオイルに、不正にすり替えられているのである。

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「メード・イン・イタリー」を信じてはいけない

さて、皆さんのお手元にあるオリーブオイルには、原産国表示欄にどの国が表示されているだろうか? 日本の法律では、最後にボトル詰めをした場所が「原産国」となる。オリーブオイルの場合、どの国でもイタリア産が好まれるので、イタリア以外の国でつくったオイルをイタリアに運び込み、瓶詰めをして輸出するということが日常的に行われている。「Bottled in Italy」「Made in Italy」と書かれていても、イタリアでつくられたオリーブ、あるいはオイルを使っている保証には全くならない。お手元のオイルのラベルに「イタリア産」と書かれていて、比較的安価で大量販売されているものであるとするなら、その中身はスペイン産である可能性が高い。

そして、輸出市場の5割超のシェアを有するスペイン産オリーブオイルのおよそ8割、つまり世界で流通するおよそ4割のオリーブオイルが品質偽装され「エキストラバージン」を騙っているとしたら……。

そうしたことが、オリーブオイルの実際の市場で普通に起こっていることに、消費者はいずれ気がつくだろう。世界最大のオリーブオイル輸入国である米国では、すでに偽装表示の蔓延に気づいた消費者たちが、スペイン産の安いオリーブオイルを敬遠する動きも出てきている。

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ボトルには品質を見分ける手がかりがまったくない

販売量が拡大し、量販店や百貨店、あるいはインターネット市場などで盛んに販売されるようになったオリーブオイルだが、あえて申し上げると、商品ボトルの形状・美しさ、ラベルやラベル表記の内容、そのオリーブオイルの見た目の色、そしてひいては販売されている価格まで含め、品質を正当に表していると信用に足る手がかりは残念ながら何もない。

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誰が商品の品質をチェックし管理しているか?

前回も述べた通り、オリーブオイルは鮮度が命の「なまもの」であり、保管や流通過程においては、酸素や熱、光に弱く、非常にデリケートで品質の管理が難しい食品だ。

消費者にとって、品質の良し悪しを見分ける最も重要な手がかりの一つは、その商品が誰によって作られ、誰がその品質をチェックし「保証」しているか、という点である。きちんとした輸入事業者や製油メーカーは、品質の向上・維持に多くの努力を積み重ねている。
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「お父さんの代まで生きてくることができたこの地で、自分たちが生きていけないはずがない。また、生きるということは農業・文化を含めてすべてに関わることである。そしてこれ以上大地を汚してはならない」という信念を持つイタリア有機農業の父、ジーノ・ジロロモーニさんの製品だから、安心して頂けます。<http://www.chiffonya.com/shop/giro_oliveoil.htm>


1年程前、日本テレビの朝の情報番組ZIP!の料理コーナーMOCO’Sキッチンで、速水もこみちさんが見せる“追いオリーブ”が話題になったことを記憶しておられると思います。

その速水もこみちさんがブレンドし、小豆島の井上誠耕園が搾油、ボトリングした、MOCO'S KITCHEN EXTRA VERGINE OLIVE OIL 2013(450g5250円)が2月24日発売されました。
<http://www.inoueseikoen.co.jp/special_ex/?utm_source=google&utm_medium=cpc&utm_campaign=adwords&gclid=CJ--ibzNhrYCFSVNpgodvxwAVg>

井上誠耕園の関係で、スペイン産オリーブを使われたのでしょう。
でも、ジロロモーニの倍の価格ですから、小豆島産オリーブにしてほしかったと思いますが、、。
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以下は、VISA 2013 JAN No.472 より抜粋転載。

気概に満ちたオイルがあると聞き「アライオリーブ」を訪ねた。代表の荒井信雅さんがつくるオイルは、小豆島で多く栽培される辛みの強いミッション種を、よりポリフェノール豊富で辛い早熟の段階で絞る。成熟するにつれて油を蓄えるので、1粒における油分は3%程度で1滴にも満たない。一般的なメーカーの約3分の1の量だという。

通常、収穫後72時間以内に絞るが、荒井さんは6時間以内に独自の採油方法で抽出。バージンオイルの最高級品エキストラバージンオイルは、品質の高さや鮮度を示す酸度が0.8%以下と定められているが、アライオリーブのオイルは0.1%以下。世界でも最高クラスのオイルである。

鮮やかな緑色の滴を口に含むと、ふわっと青リンゴのような果実味が広がり、若草を思わせる苦みとピリッとした辛みが喉に落ちる。<http://www.araiolive.co.jp/index.html>


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