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フェルメールのパンとにっぽんのパン

1月19日の読売新聞に「フェルメール光の王国展」の一面広告が掲載されました。シグネチャー12月号「福岡ハカセのヒューマニア対談」で、生物学者福岡伸一さんの著書「フェルメール光の王国」とキュレーターの林綾野さんの著書「フェルメールの食卓 暮らしとレシピ」と「フェルメールのパン」を知りました。

触発された訳ではありませんが、有機天然酵母のページに紹介しています、白崎裕子著「にっぽんのパンと畑のスープ」の地粉で作る、ふんわりもっちり「にっぽんのパン」を焼いてみました。

以下は「にっぽんのパンと畑のスープ」の「はじめに」より抜粋です。

にっぽんのパンとはずばり、うどん粉のパンです。日本には「うどん粉(地粉)」と呼ばれる素晴らしい小麦粉があります。

うどん粉でパンを作りはじめたのが、今から8年ほど前。まず驚いたのが、何を作ってもとてもおいしいこと。旨味があってもちもちして、成功しようが失敗しようがおいしい。「旨味」と「もちもち」を兼ね備えた世界的にも大変珍しい粉、それがにっぽんの地粉「うどん粉」なのです。

この本は、そんな「にっぽんのパン」とパンにとてもよく合う、野菜、雑穀、豆などで作る、ミネラルたっぷりの「畑のスープ」の本です。

フランス人がフランスの地粉でフランスパンを焼き、インド人がインドの地粉でチャパティを作るように、私たちも、私たちの地粉で、未来に残すべき「にっぽんのパン」を焼きましょう!

以下は、林綾野著「フェルメールの食卓 暮らしとレシピ」から抜粋転載。

フェルメールはどんな食事をしていたのだろうか。

作品の中には、ワイン、ビール、パン、牛乳、数種類の果物が描かれているのみで、食卓の様子を伝えるものはほとんどない。

当時のオランダでは、井戸水はまだ飲むことができなかったので、水分補給は大人も子供も、もっぱらビールだった。朝から誰もがビールを飲み、生活に余裕のある家ではワインも飲んでいた。

『牛乳を注ぐ女』に描かれているように、主食は「パン」。酪農王国だけあり、ミルク、バター、チーズが毎日のように食卓に登場する。牛乳は保存が難しかったので季節や環境を選んだが、チーズは種類も豊富で欠かせない存在だった。当時のバターは無塩の香り高いものがよしとされ、塩入のものは、「保存用」「召使のつまみ食い防止」として活用されていたらしい。塩気が強いバターを口にすれば喉が渇き、仕事中の召使いには都合が悪いというわけだ。

17世紀に出版された『賢い料理人』という料理指南書がある。著者名が記されたオランダではじめての料理の本である。巻頭ページには「メニューを思いつかない時の料理リスト」。なるほど、日々の献立に迷うのは今も昔も変わらないようだ。そして食材の栄養価の説明、具体的なレシピと続く。ナツメグやシナモンをはじめ、輸入された珍しい野菜やハーブが並び、異国のエッセンスがたっぷり加わった黄金時代ならではのレシピが目立つ。

当時の食卓で、今と決定的に違う点はフォークを使わないこと。その頃、人々は「手づかみ」で食事をしていた。ナイフとフォークは必要に応じて使われていたが、17世紀のオランダでは「神から与えられた食べ物は、人間の手そのもので食べるべきで、道具に頼るべきでない」という宗教感もあり、フォークは歓迎されなかった。「手づかみ」では、「熱々の料理」をいただくことは叶わない。自ずと料理も限られてしまう。フォークなしの料理は「目に美味しくて、手に優しく」なければならないのだ。そのうえ、味付けは「はちみつ」や「オイル」「バター」をふんだんに使う、こってりめのものが主流。当時のワイングラスを見ると、持ち手に「丸い突起」が付いているものがあるが、これは食事中にグラスを持つときの「滑り止め」の役割を果たしているのである。

静謐(せいひつ)なフェルメールの絵に、食事のシーンが出てこない理由もひょっとしたらこのへんにあるのかもしれない。当時の食卓は決して穏やかではなかった。それでも今とはかけ離れた食事情の中で生まれた技術もたくさんあった。寒さの厳しいオランダでは、長い冬に備えて保存食が用意された。ニシンの燻製や酢漬けはその代表的なもの。朝食にパンやチーズと共に出されることも多かった。朝はできあいのものですませ、昼には火を使って肉や魚を料理する。三度の食事で、昼に一番のご馳走をいただき、夜はその残り物を食べるくらいだった。

蝋燭の炎のもとで、手でいただく食事。なかなか想像できないが、今のオランダの食卓に引き継がれているものもたくさんある。当時はジャガイモはまだ食べられていなかったが、ニシンや牡蠣、ほうれん草やアスパラガスなどは、今も昔も同じく食卓に上がっていた。はたして、フェルメールは上手に手で食事をしたのだろうか。
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以下は、シグネチャー12月号「福岡ハカセのヒューマニア対談」から転載。

林:これは、フェルメールの旅で訪れたデルフトの、17世紀に創業した老舗のパン屋さんがつくっている「フェルメールのパン」で、絵に描かれたパンをそれらしく再現したものです。フェルメール関連のイベントに合わせて5年前に初めて焼いたそうです。

福岡:味はいかがでしたか?

林:香りがよく、ふわっと軽い食感で美味しかったです。本物は、もっと硬かったでしょうけれど。味や硬さは現代人の口に合うようアレンジされていますが、表面にツノが4つあるところなんか「牛乳を注ぐ女」のパンそっくり!


▼有機天然酵母のプール
粉と塩と酵母だけで作る、外はパリッ中はふわふわのパン。
白崎裕子著「にっぽんのパンと畑のスープ」より転載。
本書で記載されている「コツ」と「ポイント」を省略しました。

<材料>
地粉:200g、全粒地粉:50g、有機天然酵母:2g、ぬるま湯:165t(要調節)、海塩:4g

<作り方>
(1)粉をかき混ぜる
地粉、全粒地粉、酵母をボウルに入れ、粉がふわっとするまで1〜2分、手でよくかき混ぜ、まん中をくぼませる。
(2)水まわし
(1)のボウルにぬるま湯を一度に入れ、大きめのスプーンで素早くかき混ぜて均等にする。
(3)吸水させる
生地をそのままの状態でビニール袋に入れ、室温で約30分。
(4)こねる
生地を袋から取り出す。しっとりとまとまってツヤが出ているのを確認してから、海塩を指先ですりつぶすようにして高い位置からからパラパラと生地に落とす。手のひらを使って、まとめていくような気持ちで1〜2分こねる。生地の表面がなめらかになり、塩が均等に混ざれば終了。
(5)冷蔵庫で一晩発酵させる
生地をビニール袋に入れ、空気をぬき、風船を縛るように袋の口をグルグルとねじり、しっかりと閉じる。ボウルに入れ、冷蔵庫の野菜室に一晩おき、発酵させる。翌日、袋がパンパンにふくらみ、生地が約2倍の大きさになったら発酵終了。ビニール袋がうすい場合は二重にする。
(6)成形する
冷蔵庫から生地を取り出し、丸め直す。ボウルをかぶせて約10分おき、その生地をスケッパーで2分割し、さらにそれぞれ丸め直す。
(7)室温で最終発酵させる
室温の暖かい場所におき、28℃で40〜60分を目安に、生地が約1.5倍の大きさになるまで待つ。
(8)クープを入れる
よく切れるナイフで、生地の表面に深さ約2oの切りこみを縦にまっすぐ入れ、ハケで豆乳(分量外)を表面に塗る。
(9)焼く
220℃に天板ごと温めたオーブンに入れ、10分焼いたあと、200℃に下げて約15分焼く。

プールは冷めてから食べると中がふんわりします。焼きたての熱々は、外がパリパリ、中はもちもちでまた違う食感。固くなったプールは、スライスしていなければ霧吹きでたっぷりと水をかけ、180℃に温めてオーブンで約5分焼くと、焼きたての味がよみがえります。残ったプールはスライスして冷凍し、食べるときに熱した鉄のフライパンでサッと焼いて食べると大変おいしいです。ごく薄くスライスしてカリカリにトーストし、ナッツバターや、豆のペーストなどをのせると、ワインに合うおつまみにもなります。


▼試作品「有機天然酵母のプール」の画像は・・・
<http://www.chiffonya.com/shop/guestmail/shasinkan.htm>

今まで強力粉で作っていたので、1回目はついこね過ぎてしまい、あまりふくらまず、固いパンになってしまいました。2回目は物足りないくらいのこね方(全体を軽くまとめる程度)でやめました。この寒さですので、冷蔵庫ではなく、一番寒い場所(10℃以下)に置いておきました。焼き上がりは粉の風味があり、噛み応えがあるパンに仕上がりおいしく頂きましたが、翌日はやはり固くなり、温め直した方がいいようです。

パン作りには、カルマックス水をお使いになることをおススメします!
<http://www.chiffonya.com/shop/calmax.htm>


▼パンプディング
林綾野著「フェルメールの食卓 暮らしとレシピ」より転載。

作品『牛乳を注ぐ女』より
乾燥して固くなったパンをいかに料理するかは、
台所を預かる人にとって、日々の課題でした。
たくさんのパンを前に、迷いなく器に牛乳を注ぎ込む女性は、
幾度となくパンプディングを焼いたのではないでしょうか。
たっぷりの牛乳と卵にしっかり浸します。

<材料>
固くなったフランスパン:4切れほど、牛乳:200ml、卵:2個、グラニュー糖:50g

<作り方>
(1)耐熱皿にバター(材料外)を塗っておく。
(2)牛乳を人肌に温めておく。
(3)ボウルに卵を割り入れ、グラニュー糖を加えてかき混ぜる。
(4)(3)に、裏ごしした(2)を混ぜ合わせる。
(5)パンを約3p角に切り、耐熱皿に並べる。
(6)(5)に(4)を流し込み、パンがしっとりするまで30分以上つけ込む。
(7)(6)を160℃のオーブンで30分焼く。

以下は、福岡伸一著「フェルメール光の王国」から抜粋転載。

光が、音や電波のような振動、というよりはむしろ粒子であることを理論的に予言したのはアインシュタインである。光が粒子であるならば、重力によって曲げられるはずだ。ならば皆既日食の際、太陽が完全に月に覆われた瞬間、見えないはずの星が見えることになる。

これが彼の予言だった。

地球から見て、太陽の縁のわずかながら内側に位置する星は、仮に太陽光がまぶしすぎないとしても、太陽自体にさえぎられて決して観測することはできない。しかし、もし光が粒子であるなら、その星から発せられたかそけき
光は、何万光年を経て太陽のそばを通るとき、太陽の強力な重力に引きつけられることになる。するとその光はわずかに曲げられることになり、星は地球から見ることができる!

1919年に起こった完全皆既日食において、アインシュタインの予言は見事な形で立証された。西アフリカ沖のプリンシペ島でその瞬間を待っていた研究者が、見えないはずの星を観測しえたのである。

しかし、アインシュタインに先立つ300年近く前、すでに光が粒子であることを、確かに認識していた人間がいたのだ。それがヨハネス・フェルメールである。彼は光の粒子性に気づき、光のつぶだちを正確にキャンバスの上に捉えた。何が彼をしてそのことを可能としたのか。旅はここから始まる。
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福岡伸一著「フェルメール光の王国」は「フェルメール光の王国展」を楽しむための参考書になっていますが、展示されている作品は複製がですから、本書を手にされれば十分ともいえるのですが。。。


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