トップページ知って得する講座お母さんの手入れで美味しく発酵「糠床・糠漬け」

お母さんの手入れで
美味しく発酵「糠床・糠漬け」

大ヒット映画のシリーズ第三弾「ALWAYS三丁目の夕日'64」が、2012年1月21日から全国ロードショーが始まりますが、ご紹介します「糠床・糠漬け」も昭和の懐かしい風景です。
ご一読下さい!

SHOWAの風景 懐かしのあの時代へ・・・・・。文/水江 達
VISA 2012 FEB+MAR 463 より転載。

おやおや、子猫がたくさん生まれました。可愛いね。やんちゃ盛りだし、いたずらなネズミの番もしなきゃいけないし、猫のママも大変。でも、漬物樽がある納屋はとてもにぎやかになりました。

糠(ぬか)は、米や麦を精白する際に出る皮の粉。一般に糠漬けは、米の糠を乳酸発酵させ糠床(糠みそ)にし、野菜などの食材を漬ける日本を代表する漬物。とくに交通の便がよくない山間部などでは、冬場の保存食として欠
かすことのできないものでした。

ところで先人は、なぜ米糠を使う気になったのでしょう。私たちは、枝豆の青いカラを何かに使おうと思うでしょうか。ピーナッツの茶色い薄皮を役立てようとするかしら。たぶんしない。

ところが糠は、油も栄養分も豊富。もちろん、糠を直接食べるわけではないけれど、漬けられる野菜にそれらを沁み込ませる力を持っていたのです。

塩漬けは縄文時代からあったようですが、米糠は江戸時代から。糠の不思議は、ほどよい菌を誘うこと。野菜に付着している乳酸菌などはその代表で、一緒になるととんでもない数の発酵を促す微生物が糠床に根付く。これが発酵から熟成へと向かわせるのです。

微生物はけな気。人間の思惑とは別に、ちゃんと自分の役割を自覚している。つまり、環境さえ整えば実力を発揮し、精一杯仕事を果たす。だけど、毎日一回、かき混ぜて空気を補給してやらないと、窒息する。微生物だって生き物。散歩こそ不要だけれど、呼吸は必要なのね。この頃合がうまいのがおばあちゃんとおかあさん。グルっと手で樽をかき回すと、新しい空気が侵入し、思わず彼らは、また働いちゃう。これが手入れです。

発酵と腐敗は紙一重。食べられるのが発酵。だめなのが腐敗。バイオテクノロジーなんて言葉がない時代のバイオの実質的な実践、判定者が彼女たち。糠みそ臭さはマイナスイメージではないのです。

夜、納屋に深い闇が覆う。だが熟成に向かい、微生物たちが相変わらずざわついている。彼らはどんな生活音を出すのでしょう。このとき、母猫はどのようなまばたきをするのかしら。産後と子育ての疲労を超え、そのヒゲにどんな微電波がキャッチされるのか。

にぎやかな納屋は未来の宝庫。猫ママはそれを静かに、確かに受けとめ、納屋をたくましく守っている。そして熟成した糠床で、寒風の天日を浴びた大根が眠っている。滋味が増し、また明日の食卓がにぎやかになる。
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▼以下は、丸元淑生著「短命の食事 長命の食事」から転載。

日常の食生活で生の比率を高めていたのは、自家製の漬けものだったと思います。

寒い間の塩漬けと、気温が上がってからのぬか漬けで、いずれも理想的な乳酸発酵をしているのでおいしく、大皿に盛った漬けものを、みな好きなだけ食べていますが、それはかなりの量でした。塩漬けは圧しが効いていますので、よく発酵してからは塩が抜けて、うま味が入り、なんともいえないうま味のある漬けもので塩辛くはなかったからです。ですから醤油をかけて食べたくらいです。

そこにも継承されてきた食生活の知恵があったのですが、現在の家庭から自家製の漬けものが消えたのは、住居から漬けもの空間が排除されていった結果といえるでしょう。かつては夏でもひんやりする土間の納屋(物置小屋)があって、そこは理想的な漬けもの空間でした。

10度以上になると発酵しすぎて酸っぱくなりますので、塩漬けは10度以下に保っている必要がありますが、土間の納屋は中秋から春までのかなり長い期間、10度以下に保たれていったのです。ですから、白菜などのおいしい塩漬けを半年近くも長い間、食べつづけることができました。

その漬けものの空間がなくなった現代では、冷蔵庫がほとんど唯一の漬けもの空間になっていますが、これは温度が少し低すぎるために、塩漬けを理想的に乳酸発酵させて、かつ毎日食べられるようにするには、工夫と研究と不断の注意が必要です。

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<http://www.chiffonya.com/shop/kouza/titoku096.htm>


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