トップページ知って得する講座鎌田 實「ぼくもまだ、旅の途中」

鎌田 實「ぼくもまだ、旅の途中」

読売新聞の時代の証言者、鎌田 實さんの連載が8月21日に終了しました。
その最終回を転載しましたので、ご一読下さい。 

「がんばらない」という一見、後ろ向きで、けれども、「がんばる」一辺倒の不自由さからぼくらを解き放つ言葉が、この時代に力を持ちました。

力のない言葉が世の中にあふれているけど、言葉が「力」であることは今も昔も変わらない。権力なんていらないが、ぼくはこれからも、この言葉と共に生きていきます。

言葉はぼくであり、ぼくの意思であり、同時にぼくを縛るものだから。

《2005年、鎌田さんは、バリアフリー支援のボランティアを開始。あったかな医療からあったかな社会の「仕組み」へと活動の幅を広げた。福祉施設への応援も多い。人々との交流から『なげださない』『ウエットな資本主義』などの著作も生れた》

「がんばらない」って何か。改めて考えています。

みんながほんの少しずつ自分の心の中に持っているのに、忙しい暮らしの中では気づくのが難しい。でも、気づかなければ社会をさらに追い込んでしまう。そんな言葉だと思う。

これまでの医療や介護、生き方の中で見過ごされがちな視点でした。

もう少し自分に引きつけて見てみるなら、こんな解釈になるでしょうか。

自分と、自分をとりまく「がんばればいい」という価値観を絶対視せず、だけど、みんなの中にいる自分を信じて、1%だけでも誰かのために生きてみること――。

今月末には、「ピースボート」の船で、パレスチナなどを訪ねます。2人の父親に会いに行く。

2005年、ヨルダン川西岸の街の難民キャンプで、パレスチナ人の12歳の少年がイスラエル兵に撃たれました。少年の父親は、脳死になった我が子の臓器を、イスラエルの子どもや大人6人に提供した。

この父親と、子供に臓器提供を受けた側の父親に会い、どうしても話をしてみたい。「がんばらない」は、きっと、一人ひとりの中に、そして世界中にある。

カマタだからできること。それは、時代の半歩先を読みながら、「がんばらない」「いいかげんがいい」「空気は読まない」とあえて言い切って、人間のまだらな部分に目を向けてもらい、破綻を回避させる仕事だと思っています。

漢方でいう「未病を治す」という発想に近い。即効性はなくても、深いところに入り込んだメッセージの方が、「本流」を変えられるはずです。

この国はまだ土俵を割っていない。ぼくは、この日本に失望していない。

今を生きるみんな、前を向いて、がんばらずにがんばっていこうよ。

ぼくもまだ、旅の途中。


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