トップページ知って得する講座病より先に、人を診ること。生活の改善が何よりの薬になる。

病より先に、人を診ること。
生活の改善が何よりの薬になる。

6月27日読売新聞朝刊に「山田養蜂場」の一面広告が掲載されました。

草花も良薬の筆文字と、ドクダミの墨絵を中央に大きく縦書きデザインされ、山田英生(51)山田養蜂場代表と医師で農業を営む竹熊宜孝さん(74)の対談の、以下、全文転載をいたしましたが、縦4段の大変長文な内容でした。

おそらく、筆文字と墨絵はなんとなくご覧になる方もあったと思いますが、内容を精読された方はほとんどおられなかったのではないでしょうか。でも、見過ごされてしまうにはもったいない内容ですので、ご紹介しました。

病を診て人を診ない医療

山田:最近は、臓器移植や遺伝子治療、再生医療、男女産み分けなど先端医療技術発展はめざましいものがありますが、医療が高度に専門化する一方で、医師不足は深刻。地域医療は音をたてて崩れようとしています。妊婦がいくつかの病院をたらい回しにされた末に亡くなられた事件もありました。医療事故も依然、後を絶ちません。医療現場では相変わらず3時間待ちの3分間診療といわれ、医療や医師への不信感は消えていません。そんな中、先生は問診にたっぷり時間をかけられていると伺っていますが・・・。

竹熊:最近は1週間に1回しか診療しておりませんが、患者さんに向き合ったら、まずカルテの「生年月日欄」を見ます。年配の人でしたら昔の苦労話から聞き始め、職業欄に「農業」とあれば、「どんなものを栽培しているの」「飼っている家畜は何頭ぐらい」といった具合に聞いていきます。私も百姓ですから、共通の話題は多いですよ。要は、患者さんの食生活や既往歴、病気の背景などを聞き出すのが狙いです。医師の中には、病気は診ても病人は診ない、診たとしてもその病の背景を診ようとしない人がいます。私も大学病院にいたころは、研究テーマである血液にばかり夢中になるあまり、肝心の人間を診ていませんでした。その反省が今の診療方法につながっています。

山田:確かに3分間診療や検査づけ、薬物治療中心の現代医療に慣れた私たちにとって、先生のようにじっくり診療していただけることは、大変ありがたいことだと思います。

竹熊:問診で出来るだけ患者さんからの情報を引き出したあとは、血圧など測ってもらいます。異常があれば、食事内容を変えてもらい、症状が改善されなければ、漢方薬を中心とした薬を処方します。検査が必要とあれば検査し、緊急の時や感染症の場合はすぐに専門病院に回すようにしています。養生園では患者さん自らが病気に対する治癒力を高め、病気にならない健康づくりをめざしています。医師だけが医療を独占する時代は終わりました。

山田:医師と患者さんが互いに触れ合いながら人間の体や健康をトータルに診ることはとても大事なことだと思います。「病気」だけを診ずに「人」を診る「全人医療」が今後、ますます重要になってくるでしょう。しかし、医療現場では相変わらず投薬中心の仕組みになっており、儲かる新薬の開発競争の温床にもなっているような気がします。「いのち」を守るはずの医療が「経済」というものさしに振り回されているのが、残念でなりません。

竹熊:その通りです。病院は薬や注射、検査をしなければ儲からない仕組みになっています。良心的な医療をすればするほど赤字になる。医療制度の抜本的な改革が必要ではないでしょうか。最近の医師は病巣のある臓器を診る技術者になっているように私には思えます。時代がどんなに変わっても、医学の基本には生命哲学がなければなりません。医師がいのちを守る先頭に立ってこそ国民の信頼が得られるのではないでしょうか。

山田:日本は専門医の育成には熱心ですが、家庭医を育てることには今ひとつ乗り気ではないように思えますね。家族に何かあったら24時間いつでも対応してもらえる家庭医がいれば、これほど心強いことはありません。国も家庭医の育成にもっと力を入れれば、医療崩壊の心配なんてなくなると思うのですが。

竹熊:私もこれまで内科、皮膚科、小児科、精神科はもちろん、沖縄にいた時は、食中毒から交通事故の処置まで行いましたし、東京・立川市の病院に勤務していたときはお産まで扱ったことがあります。こうした経験によって私は、医師として鍛えられ、今でもこの経験が大変役に立っています。

キューバーの医療に学ぶもの

山田:確かに日本の医療には問題が山積しています。こうした現状を救うにはどうしたらよいかを考えると、キューバーの医療システムが参考になるように私は思えます。ご承知のように、キューバーはカリブ海に浮かぶ小さな国ですが、低い乳幼児死亡率、先進国並みの平均寿命に加え、B型肝炎のワクチンを開発するなど高度な先端医療技術を持つ医療大国であることは、日本では意外と知られておりません。しかも、がんの手術から心臓移植手術まで医療費はタダ。「国境なき医師団」の中心メンバーとして被災国や途上国など多くの医師を派遣し成果を上げています。頼みの綱であった旧ソ連の崩壊のあとのアメリカによる経済封鎖で、どん底の苦境にあえぎながらも世界でトップクラスの高い医療水準を維持してきたことは、大変驚かされます。

竹熊:経済的な側面だけ見ると、けして豊かと思えないキューバーがなぜ、できたのか私も不思議でなりません。

山田:キューバーは経済封鎖などで医薬品が入ってこなくなり、自前で開発せざるを得なかったようです。しかも、貧しくて買えないから昔からの伝統的な医療品を復活させ、大事に使っていました。さらに軍事費を削ってまで医師の養成に力を入れ、大都会から山村までファミリードクター(家庭医)をきめ細かく配置し、徹底した予防医療を行ったことも成功につながったようです。そのうえ、鍼灸、ヨガ、気功などの代替医療を導入したことも病気予防に効果があったとも言われています。曲がり角を迎えた日本の医療も、持続可能な医療を成し遂げたキューバーの経験に学ぶべきではないでしょうか。

竹熊:まったく同感ですね。

対症療法だけでは弱くなる体

山田:日ごろ、健康食品をお客様にお届けしていて痛感するのは、最近、人間の体がどんどん弱くなっていることですね。現代人の体質というか免疫力が以前に比べかなり落ちてきているような気がしてなりません。

竹熊:菌を殺すだけの対処療法だけでは、人の体も精神も弱くなるだけです。

山田:病気も、この20、30年間でだいぶ変わりましたね。文明病というか、時代に即した新たな病気が次々と出てきました。アトピー性皮膚炎やシックハウス症候群、化学物質過敏症などのアレルギー疾患もそうです。特に70年代生れの9割がアレルギー体質との報告(国立成育医療センター調査)があるほどで、中でも花粉症は、春先のマスク姿が風物詩となるほどの蔓延ぶりです。その主な原因もスギ、ヒノキの花粉にあるといわれていますが、果たしてそれだけでこんなに増えるものでしょうか。

竹熊:私もそう思いますね。スギ、ヒノキなどの花粉だけが原因だとするならば、こうした木々に囲まれた山里や田舎の方が影響を受けやすいはず。でも実際は、東京や大阪など大都会で働くサラリーマンやOLたちの方がマスクをかけている人が多いでしょう。それがなぜなのかを医学は解明せずに、ただ、スギの木を伐れ、花粉の少ない樹種を植えろでは、解決にはなりません。風邪を引くのも免疫力の低下が招いているわけだし、アトピーだってそうですよ。

山田:免疫力が落ちているところに合成化学物質などが追い討ちをかけているのでしょうか。合成化学物質は日常生活の中で、約5万種が使われていると聞いたことがあります。住宅や衣類はいうまでもなく、食べ物だって食品添加物として体の中に入ってきていますよね。1年間に人間の体の中に入ってくる食品添加物の量は厚労省などの調査では約1sとも言われています。

竹熊:今、食卓をみても加工食品、輸入食品のオンパレードで、人間の体に入る食品添加物は増える一方です。そのツケが私たちの健康に難病、奇病という形で回ってこなければいいのですが・・・。

安易に医者に頼らないこと

山田:アレルギーといえば、私も大学生のころ、親元を離れ、自由気ままな外食中心の食生活を続けていましたが、どうも体の調子がいまひとつ思わしくないのです。やがてアレルギー性の鼻炎が出るようになり、親に相談したら「水風呂に入るがいい」と勧められ、さっそくやってみたのです。夏から始め、真冬も寒さをこらえながら水風呂に入っていたら、いつ間にか治ってしまいましたね。

竹熊:私も若いころ、アレルギー性鼻炎に罹ったことがありました。私の場合は、暴飲暴食のうえ好物の甘いものの食べ過ぎで、肥満、糖尿病、肝臓病など、言うのも恥ずかしいくらい病気持ちでした。食養生の大家、小川糺先生の紹介で大阪の開業医、甲田光雄先生を訪れると、雪の舞うその日から水風呂に入るようにいわれました。水とお湯のお風呂に交互に4回入る方法で、繰り返しやっていたらアレルギー性鼻炎もいつの間にか治ってしまいました。

山田:昔は「湿布やかぶれにはドクダミの葉が効く」とか「下痢にはゲンノショウコを煎じて飲ませろ」といった生活医学がありました。私も、風邪の時や胃が痛い時に生薬を煎じて飲んでいる両親の姿を見て育ちました。自然の中に生きる暮らしの知恵ですが、今は誰でもちょっとしたことで、すぐ病院に行くようになりましたね。

竹熊:昔はよほどのことがない限り、医者には頼らなかったものです。病気にならない知恵をみんな母親から学んでいました。今のお母さんたちは知識はあるけど、知恵がない。だから、すべて医者任せ。医師の方も頼られた以上、とりあえず薬を出す。出さないとヤブ医者だと、言われる。私もよく言われました。

山田:結局は、体が発している危険なサインや悲鳴に耳を傾けながら病気になる前にしっかり自分で手を打つことですね。

竹熊:その通りです。何も食べたくない時は「食うな」という指令であり、頭が痛いときは「何かあるぞ」という危険な知らせなんです。これからは、いのちが優先される予防医学がますます広がって行くでしょう。


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