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「売り切れごめん」を当たり前に!

河岸宏和著「“食の安全”はどこまで信用できるか」より転載

赤福の社長が、記者会見のなかで「売り切れの出る身の丈の中で仕事をしていきたい」と――。

この言葉を食品メーカーや工場は、ぜひ「他山の石」とすべきです。そして、消費者の皆さんも「他山の石」と捉えてほしいのです。

スーパーに買い物に行くと、朝10時のオープン時の段階で、刺身にしてもすべてが品揃えできています。夕方にスーパーに行っても刺身は売り場にずらりと揃っています。夜中に行っても刺身はきちんと揃っています。

これは、スーパー側の「消費者は売り切れを嫌う」という解釈から成り立っています。その結果、余った刺身は翌日に寿司などに転用されていくのです。

常に売り場に商品を揃えておく。機会損失、チャンスロスを防ぐために常に商品をきれいに準備しておく。最近のマーケティングではよくいわれます。

しかし、鮮魚の刺身などは、この理論は通用しません。氷の中に入っている魚は刺身にしなければ、翌日も刺身で食べることができるかもしれません。もし少し鮮度が落ちれば焼き魚などで食べることができます。売れるか売れないか分からない早朝から、鯛の刺身を並べることにどんな意味があるのでしょうか。

「夕方買いに来るから鯛のいいところ、刺身にしておいて」――。

今でも、商店街の片隅にある老舗の魚屋さんでは、長靴を履いた、昔ながらの店主と年配の主婦がこうした会話をしています。

夕方遅くにスーパーに行くと刺身などは値引きされていて、もう少し遅く買い物に行くと刺身は売り切れていました。鮮度は必要なものは、晩ご飯の買い物を遅く行くと売り切れていたものです。いつの時代から変わったのかは記憶がありませんが、いつ買い物に行っても刺身が売り場全体にあるようになってきました。

それが偽装を生み出すことになったのです。

「売り切れごめん」――。なんていい言葉でしょうか。

「売り切れごめん」の商売を行っていれば、偽装の余地はありません。そして食品が食べられることなく捨てられることもなくなります。

私には「売り切れごめん」が食品偽装をなくす大きなキーワードに思えてなりません。スーパーに買い物に行ったとき、店員さんに「売り切れなんですよ」といわれて、「ちょっと来るのが遅かったかしら。じゃ、ほかのメニューを考えよう」と思える気持ち――、そんな身の丈に合った生き方をしていただきたいと思うのです。


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