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「物買って来る 自分買って来る」

選んだ手土産というものは、自分自身でもあるのです。

使い古された言い回しですが、手土産というもの、たかが手土産、されど手土産だと、いつも思います。

たとえば和菓子、東京に持って行くなら、いいのですが、京都の人に持っていくときの難しさ。生菓子は数が多いと、かえって迷惑になる。じゃ、干菓子、でも、めずらしくも何ともないかな、など、あれやこれや悩みます。

私の好きな河井寛次郎の言葉に、「物買って来る、自分買って来る」というものがあるんですが、手土産など、その最たるもの。選んだものは、自分自身でもある。

先日、我が家にいらした京都の方がお持ちになったものに、ああ、これなんだなあ、と思ったことがありました。お店をなさっているので、とても忙しい方のはずなのですが、予約しないと買えないものをお持ちくださったのです。それもこの期間限定のもの。

ま、電話予約くらい、何でもないことかもしれませんが、私など、いつもしようと思いつつ、時を逃してしまう。あとまわしにしているうちに、と当日が来てしまい、さんざん悩んだ末に、近くの和菓子屋さんの、定番のものを持って行ってしまうことが、多いのです。定番といえば、聞こえはいいけど、私の場合は、おざなりとも言える。相手に対しての配慮にかけます。

センスというのは、臨機応変、TPOを使い分けてこそ、生きるものなんでしょうけどね。

さて、その方が予約してまで、お持ちくださったのは、京都の村上開新堂の「好事福慮」というみかんゼリーでした。

村上開新堂、というと、東京を思い浮かべますが、京都にもあるのです。あまりその経緯は知らないのですが、本店、支店というわけではないようです。というか、どちらもその存在を無視している。とはいえ、同じ店名、ましてやクッキーなど、商品も似ています。店を流れるつれない空気も似ている。

東京の開新堂さんは一見さんでは買えないそうですが、京都の開新堂さんも、予約しないと買えません。御所から近い寺町二条の店は、明治初期に建てられたものとか、いかにも京都の老舗らしい、小さな店です。ま、何というのか、よそ者の私としては、予約するのも、少々、どきどきする、そんなお店なわけです。

と、話が長くなりましたが、そんなお店の冬場限定のみかんゼリーです。たぶん私はなかなか買えないでいるだろう、と思ってくださったんじゃないでしょうか。その心づかいのセンスに脱帽、ああ、私もいい加減、おざなりから脱却せねば、と反省したのでした。

もちろん、このみかんゼリー、予約制ですから、おいしくなくちゃ、商売が成り立ちません。ええ、美味です。オレンジではなく温州みかん。ですから小ぶり、くりぬいた皮も薄く柔らかい。繊細です。日本のみかんというのは、こんなにやわらかな味だったんだろうか、と再認識させられるような味でした。包みもパラフィン紙。よき昭和の上品さが残っています。

「京都で、古きよきもの、見つけました」文:麻生圭子 VISA2008JAN 422


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