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水について考える・・・
青山学院大学理工学部教授・福岡伸一

なぜ私たち生命体は水を必要とするのだろうか。私たちの身体のおよそ70%は水でできており、例えば脳はその80%が水である。

脳細胞は水の中に浮いているといってもよい。そしてその水は動いている。絶え間なく流れている。この流れこそが生命を支えているのである。この流れを止めないために私たち生命体は水を必要とする。自然現象はすべてエントロピーが増大する方向へ、すなわち乱雑さが大きくなる方向へ進む。その中にあってひとり生命体だけが細胞を組織化し、エネルギーを生み出し、酸化されたものを還元し、傷ついたDNAを修復できる。つまりエントロピーの増大に抗して秩序を構築できる。それは流れる水が、身体の内部に発生するエントロピー=乱雑さを常に体外に排出してくれているからだ。それゆえに、私たちが健康でいるためには、この流れを絶やさないこと、すなわち水をたくさん摂取することが何にもまして重要になる。

生命体の流れの中からエントロピーを排出してくれるのはどこか?それが腎臓である。腎臓ほど精妙にできた通過装置もない。腎臓に比べると、水道に接続する浄水器の仕組みなど、幼年期の終わりにある地球と無重力装置を自在に駆使できる宇宙人ほどの差がある。

浄水器は基本的に、中空糸膜というバリアーを設けて水中に比較的大きな混入物が通過できないようにした上で、そのあと活性炭などの内部を通るようにして、中空糸膜を通過してしまった小さな有害成分を活性炭に吸着させて、水を浄化する。

このような仕組みには不可避的な限界がある。中空糸膜の表面や活性炭内部にゴミが徐々に蓄積し、そのキャパシティを越えるともはや浄水器としての用をなさなくなるという点だ。これらの膜や濾過材を定期的に交換する必要が生じる。

腎臓はこのような原始的な方法を採用していない。腎臓にはまず汚れた血液が太い血管を通して入ってくる。腎臓はその流れを膜で堰き止めることも、吸着剤の内部を通すこともしない。腎臓は一度、汚れた血液を全部捨ててしまうのだ。そののちに、必要なイオンや栄養分を選択的に再回収する。ここで再回収されなかったものは尿となって排泄される。このようなシステムを用いればシステム内部にゴミ=エントロピーが蓄積する心配がない。なんとクレバーなことだろう!

腎臓には1日1700リットルもの血液が流れ込む。ここからまず捨てられるのが原尿と呼ばれる部分でおおよそ180リットル。しかしこのうち99%が再回収される。残りの1〜2リットルが尿となる。腎臓はまさに大量の
水の流れのうちにある。尿の量や回数が多いことは健康であることの証だ。

私たちは尿によって水を捨てているのではなく、水の流れに乗せてエントロピーを捨てているのだ。必要なのはこのシステムを駆動するための絶え間ない流れ、つまり水のサプライなのである。

だからこそ私たちは自分の健康のため、日々、良質の水を摂取することが大切である。自然界の水もまた大きな流れの中にある。水の分子は自然の中を流れ、私たちの身体の中を流れ、また自然へと戻る。私たちの身体は、まったく比喩でなく、流れの中にあり、身体はまた環境の一部である。自分の身体のことを考えることは、同時に環境の持続性を考えることでもある。
・・・・・・シグネチャーMay2006 No.491「科学者のつむじ」から抜粋転載。

酸化されたものを還元したりエントロピーを排出する「良質の水」とは、ミネラルがイオン化していることです。カルマックスで作る自家製ミネラルウォーターが「薬を越える水」といわれる所以です。


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