ケータック・プランナーズのアンデス・ローズヒップティー

いま、野生の天然ローズヒップは急速に地球上からその姿を消している。ローズヒップは一酸化炭素ガスに非常に敏感で弱い。特に自動車の排気ガスにはとても弱い。
かつて、北ヨーロッパの野外にはたくさんの野バラが咲き、秋には真赤な実、ローズヒップを実らせていた。このローズヒップを秋の日、家族でピクニックに出かけて摘んだ。歌曲「わらべは見たり野中のバラ」で知られるローズヒップは大変滋養に充ちた食物資源であった。このローズヒップ(ドイツ語でハーゲブッテン)をゲルマン民族は特に好んだ。彼らは摘んだ実を秋の日で乾燥させ、お茶として、そしてジャムとして飲み、食べ、健康な体と丈夫な骨格をつくった。
今でも、ドイツ人はローズヒップが大好き。コーヒー、紅茶を 飲まない人は結構いるが、ローズヒップを飲まない人はいないと言われているほど。
この高地ローズヒップの大規模な野生地は、地球上で、ここチリ・パタゴニア南緯47度付近のみになってしまった。この大切なローズヒップの実る大自然を守ろう!これが私たちの切なる願いである。
−Takashige Kimura Dr.−(株式会社ケータック・プランナーズ社長:木村隆重)

アンデス・パタゴニアの大自然に自生しているローズヒップの赤く熟れた果実を手摘みし、ドイツ系資本の会社サルス社の技師たちが注意深くドイツ伝統の技術でお茶にしたのがケータック・プランナーズのアンデス・ローズヒップティーで、そのパタゴニア高地を図柄にしたのが600g入りの缶です。

「婦人公論」の2001年の12月22日号に薔薇濃茶(ローズヒップティー)が大内侯子氏の「うまいもの帖」によって紹介された一文です。

秋の某日「今年は野薔薇の生りが良く、ロンドン郊外では週末、大きな籠を手にした人たちがピクニックがてらローズヒップ(野薔薇の実)を摘んでいる」との便りを手にし、信州高原での夏の日のことを思い出した。酷暑から開放されると思いきや、連夜の雨に、セーターを着込み、暖房を入れる寒さ。そこで出会ったのが、とびきりおいしいローズヒップティだったのである。薔薇濃茶という名のそのローズヒップは、よくあるティバックではなく粗挽きの顆粒状で、袋には原産地チリの山河、野薔薇の写真と共に飲み方も記されてあった。
「茶さじ二杯のお茶に150グラムのお湯を入れてよくかき混ぜる。約20秒おいてもう一度ゆっくり練るように混ぜ、沈殿がおさまったら静かにお飲み下さい」
名前の濃茶と「ゆっくり練るように混ぜる」とは抹茶のイメージなのだろう。
顆粒が沈殿すると、上澄みは紅茶よりも赤みの強い半透明。
一口含むと、ほのかな酸味と香りが穏やかに広がる。その酸味はレモンのように刺激的でなく、おおらかで深みがあり、寒さに強ばっていた身体の隅々にまでゆきわたるような心地よさであった。
飲み方の説明は、さらに続き、
「すべて飲み終わったら3グラムの砂糖をお茶碗の底に溜まったお茶に加え、よく混ぜると最高のお茶請けが出来ます」
底に溜まった蘇芳色の顆粒に砂糖を混ぜる。と、舌触りに少し粒粒が残るものの、とろみが生じ、ジャムかフルーツの蜜煮のような凝縮した果実のうまみ。
一杯で二度おいしいとばかり、山荘滞在中、朝な夕な薔薇濃茶を飲みつづけた。
秋も深まり、肌寒くなってきたその日、輸入元に電話をし、ローズヒップティを購入した。そして後日、このアンデス産ローズヒップにまつわるちょっとしたいい話を聞いたのである。
現在ケータック・プランナーズ社長である農学博士の木村隆重さんは、かつて農水省、国連、世界銀行などに在職し、世界七十八ヶ国の農業事情調査に携わったという。チリを訪れた時のこと。アンデス山麓をトレッキング中、一面ルビーをちりばめたような美しい光景に遭遇した。それが、小指の先ほどの、鮮紅色の実をつけた野薔薇の群生だったのだ。
「陽光にきらきらと輝くさまは、まさに宝石そのものでした」と。さらに数日後、ローズヒップ研究の第一人者といわれるカルロス・アミン博士にローズヒップティでもてなされるという幸運も重なった。夢のような美しさとはじめて口にした薫り高いおいしさに加え、ビタミン、ミネラルが豊富で美容健康に良いとのアミン博士のお墨付きにローズヒップティの虜となった木村さんは、元国連職員でチリ在住三十余年の日本人、高宮一喜氏らと共にチリの農産物(ローズヒップ)開発プロジェクトに取りかかったのである。
野薔薇は、アンデス山麓の内でも、南緯三十九度のビオピチ地方にしか自生しないという。栽培ものを幾度試みても、なぜかアブラムシがつき、自生の天然ものに比べると質量共に劣るそうだ。かくして上物の量はごく限られる。南半球の秋、2月から4月の五十日間、籠を背負った農民達は一家早出で、早朝から夕暮れまで山麓を歩き回り、現地ではロサ・モスケータと呼ばれるローズヒップを摘む。これを乾燥し、種を除き、粗引きにしたものがローズヒップティになる。今のように最高品質と評価されるにいたるまでには、ローズヒップに憑かれた人たちのさまざまな試行があったのだ。

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